MBTIとコミュニケーション心理学|カウンセリングに活かす方法

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斎藤あかり
サイト管理人 / パーソナル診断士 / 心理学修士卒業
こんにちは!斎藤あかりです!普段は企業にお勤めの会社員様に向けた心理療法を実施しています。心理学の修士を卒業しています。
目次

はじめに:なぜMBTIがコミュニケーション心理学やカウンセリングに有用なのか

カウンセリングやコーチングの現場では、クライアントとセラピスト(カウンセラー)・コーチ間のコミュニケーションが何より重要です。しかし、「相手が何を考えているのか」「どういうアプローチを望んでいるのか」を見誤ると、十分な信頼関係を築けず、問題解決が進まないケースも少なくありません。

そこに**MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)**を活用することで、

  1. クライアントの思考や行動パターンを把握しやすくなる
  2. アプローチ法をタイプごとに微調整できる
  3. コミュニケーション心理学の理論と合わせれば、より的確なサポートが可能

本記事では、MBTI×コミュニケーション心理学がカウンセリング分野でどう応用できるかを詳しく解説します。具体的にどのような場面で役立つのか、専門家の視点や実例を交えながら、セラピスト・コーチ・支援者向けのポイントをまとめていきます。

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1. コミュニケーション心理学の基礎とMBTIの融合

1-1. コミュニケーション心理学とは

  • 定義:人が相互にメッセージをやり取りする過程を、心理的観点で研究する学問。
  • 注目点:相手の発言や非言語表現(表情・態度)から意図を読み取り、自分の発信を最適化する。
  • 応用領域:カウンセリング、セラピー、コーチング、ビジネス交渉、教育など。

1-2. MBTIとの親和性

  • MBTIは、4つの軸を組み合わせ16タイプに分類するが、コミュニケーションのスタイルがタイプにより大きく異なる点が特徴。
  • コミュニケーション心理学では「相手の認知や感情の傾向を把握→最適なアプローチを選ぶ」が重要だが、MBTIがそれを簡易かつ体系的に示す。

  • 外向(E)型のクライアントは、セッションでどんどん話すことで整理する。内向(I)型のクライアントは、まず静かな内省を許し、必要なときにサポートを加える、といった差別化が可能。

2. MBTI4つの軸が示すコミュニケーションの違い

2-1. E/I(外向・内向)軸

  • E(外向):話しながら考える、セッションで会話量が多い、グループセラピーも効果的。
  • I(内向):黙って考える時間を必要とする、1対1を好み、大勢の場はストレスになる可能性。

カウンセリングでの注意

  • E型クライアントには発話の機会を十分に用意し、ノンストップで話してもらうと気づきを得やすい。
  • I型クライアントには、「焦らず待つ」「質問は短め」「必要なら日記やメモで思考を整理してもらう」など、静かな環境を作ると安心。

2-2. S/N(感覚・直観)軸

  • S(感覚):現実的・具体的な話題が多い。体験や事実ベースのやり取りが得意。
  • N(直観):抽象的・理想的な話を好む。隠れた可能性やメタファーの活用に反応しやすい。

カウンセリングでの注意

  • S型クライアントには、具体例や行動プランを示すと理解が深い。「○○を1日30分やってみよう」など。
  • N型クライアントには、「あなたの本当の望みは何?」「将来どんな世界を思い描いてる?」などの抽象的・概念的質問を用いると深い気づきが得やすい。

2-3. T/F(思考・感情)軸

  • T(思考):論理的・客観的説明を好む。問題解決策やデータに基づいたアプローチを求める。
  • F(感情):共感・感情面に重きを置く。心のケアや温かいサポートで気持ちが楽になる。

カウンセリングでの注意

  • T型クライアント:悩みを論理的に分析する時間を与える。感情的アピールより、行動と成果にフォーカスする場合が多い。
  • F型クライアント:共感的な言葉かけや、相手の感情を丁寧に受容する姿勢が不可欠。

2-4. J/P(判断・知覚)軸

  • J(判断):計画重視。セラピーやコーチングでも目標や期限をはっきりさせたい。進捗管理に安心感。
  • P(知覚):柔軟性を重視。行き当たりばったりでも創造性を発揮。きっちりとした期限はプレッシャーになる。

カウンセリングでの注意

  • J型クライアント:セッションで「次回までにこれを試そう」と具体的ミッションを設定するとやる気を出しやすい。
  • P型クライアント:選択肢を複数提示して「どれかピンと来たものをやってみる?」ぐらいの緩い進め方がいい場合が多い。

3. カウンセリング・コーチングの現場でのMBTI活用ステップ

3-1. 事前にクライアントがMBTIを受ける or 簡易診断

  • 公認のMBTI検査を受けるのが理想だが、無料オンラインテストを参考にするだけでもOK。
  • セラピスト・コーチ側は結果を鵜呑みにせず、「おおよそこういう傾向があるかもしれない」程度で参照。

3-2. セッション開始時にタイプの傾向をヒアリング

  • 例えば、I型なら「人前が苦手?」といったイメージに囚われすぎず、「普段どんなコミュニケーションを好むか」など事実を追加質問し、確証バイアスに陥らないよう注意。
  • クライアントが「本当にその結果に納得しているか」を確認する。

3-3. セッション方針をタイプに合わせて調整

  • E型には会話量多め、I型には内省時間を設ける。
  • S型には具体的・行動指向、N型には抽象的なアイデア発掘を多めに。
  • T型には論理的分析を用い、F型には共感的アプローチを強化。
  • J型には計画性、P型には柔軟性を尊重するなど。

3-4. 途中の反応を見ながら柔軟に変更

  • 実際の反応を見て「やはりこの人は外向的だけど深い内省も必要かも」など、二次的特性を考慮。
  • クライアントが成長・変化していくうちにタイプの傾向が微妙に変わる可能性も。

4. 実例:MBTIを使ったカウンセリングシーン

4-1. 事例1:ENFJセラピスト × INTPクライアント

  • クライアントの悩み:就職先が決まらず、周りから「もっと自信持って」と言われるが論理的根拠がなく納得できない。
  • セラピストのアプローチ:
    • ENFJは感情的サポートが得意だが、INTPには論理データを提示してあげると効果的。「あなたの実績リストをまとめよう」「これだけのスキルを備えている」と客観的証拠を共有。
    • とはいえ、同時に肯定的な声かけを忘れず、「あなたが頑張ってきた背景にはこういう思いがあるよね」と共感も与える。

4-2. 事例2:ISTJセラピスト × ENFPクライアント

  • クライアントの悩み: 新しいビジネスアイデアばかり浮かぶが、どれも中途半端で失敗続き。
  • セラピストのアプローチ:
    • ISTJは計画とルール重視。ENFPにはまず一つのアイデアを具体的な期限とタスクに落とすよう提案。
    • ENFPが苦手な地道な作業やスケジュール管理をセッションで一緒に組み立て、モチベを保てる工夫を施す。

4-3. 事例3:F型セラピスト × T型クライアント

  • 問題: T型クライアントが「仕事で燃え尽きそう。上司が理解してくれない」と言いながらも、感情を話すのが苦手。
  • 方法: 感情表現に抵抗があるT型には、論理的に問題を分類してアプローチ。「上司のどの行動が具体的にストレス?どういう事実が裏付けになってる?」など事実ベースで気持ちを整理。
  • F型セラピストは共感を示すだけでなく、「論理的解釈」を忘れず導入することでT型クライアントも納得しやすい。

5. MBTI活用の注意点と倫理面

5-1. タイプに固執しすぎない

  • 「あなたはISTPだからこうしなさい」と指示するのは、レッテル貼りであり危険。あくまで傾向や可能性の話。
  • 本人が自分のタイプに違和感を持つなら、無理に押し付けず一緒に探求する姿勢が望ましい。

5-2. 機密とプライバシーの保護

  • クライアントが提供するMBTI結果は個人情報に近い。管理や共有に慎重を期す。
  • カウンセリング外で勝手に「この人はISTJだから…」と他人に話すのは倫理面で問題がある。

5-3. 種々の背景要因も考慮

  • 性格だけでなく、文化・育成環境・現在のストレス要因が大きく影響。
  • MBTIを一側面として扱い、必要に応じて他の心理検査やカウンセリング技法と併用する。

6. まとめ:MBTIをカウンセリング・コミュニケーションに活かそう

  • MBTIはあくまで補助ツールだが、クライアントや自分自身の思考・行動パターンを理解し、アプローチ方法を微調整できる点が大きな魅力。
  • コミュニケーション心理学と組み合わせることで、**「相手のタイプ×自分のタイプ」**によるギャップを理解し、より効果的なサポート・セッションが可能。
  • 大切なのは、「MBTIが示すタイプをすべてだと決め込まず、相手の個性を尊重する」こと。そこに実践的なコミュニケーション技法を合わせると、カウンセリングやコーチングの質が大幅に向上するはず。

もしあなたがセラピストやコーチで、あるいはコミュニケーション技法に興味があるなら、MBTIを積極的に取り入れ、相手の4つの軸を意識したサポートを試してみましょう。きっとクライアントとの距離が縮まり、問題解決の精度が高まるはずです。

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参考文献・関連リソース

  • Myers, I. B., McCaulley, M. H., Quenk, N. L., & Hammer, A. L. (1998). MBTI Manual: A guide to the development and use of the Myers-Briggs Type Indicator. Consulting Psychologists Press.
  • 16Personalitieshttps://www.16personalities.com/(無料簡易テスト)
  • 日本MBTI協会https://www.mbti.or.jp/(公式情報と検査)
  • コミュニケーション心理学の書籍・研究論文多数(例:『人を動かす』D・カーネギー、『カウンセリング心理学』など)

今後の記事予告

  • MBTI別「時間管理」術|集中力アップ&先延ばし解消のコツ
  • MBTIを使った英語学習法|タイプ別に効果的な勉強計画を提案
  • MBTIタイプ別「苦手分野」の克服法|自己成長に役立つ具体例を紹介

今後もMBTIにまつわる活用術やさまざまな応用編の情報を続々公開予定です。ぜひチェックしてみてください!

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